身の回りの汚染 ・・・ さいたま市はどのぐらい汚染されているの?
「原発の事故から1年以上経ったし、もうだいぶ落ち着いたのよね?市が公表してる線量計で測った値は、関西と同じぐらい。
さいたま市にはセシウムは存在しないのかしら…?」
RADEXのようなガイガーカウンターや、市が貸し出すRadiのようなシンチレーション式や、安価に入手できるようになったエアカウンターSのような半導体式などの、いわゆる線量計では「空間放射線量」測定することができます。
しかし、線量計では、もともとある大地や宇宙からの自然放射線と、原発事故の影響で飛来したセシウムからの放射線を、区別することができません。ごく一部の高性能の線量計を除いて、多くの線量計は、検出された放射線を「ある特定の核種由来だと仮定して」、Sv換算し、表示しています。(「科学」2011年10月号、東京大学小豆川勝見助教のコラム「福島第一原子力発電所から放出された核種と空間線量の関連性」P.978の、「空間線量計で示される値の意味」という解説を参考にしています。これによると、多くの線量計は検知した放射線を「セシウム137由来」と仮定しているそうです。)
このため、もともと鉱物などからの自然放射線が高い地域と、原発事故の影響でセシウムなどの人工核種が増えた地域の空間放射線量を比較しても、見かけ上、大きな差が無い場合があります。
ある地域の放射能汚染は、事故直後の緊急時には「線量計で測定した数値」で判断するしかありませんでした。が、長期的には、土壌を採取し測定し、「なんの核種が、どの程度の量あるのか」で判断する必要があります。
【土壌の放射能を測定する】
◆さいたま市の土壌の放射能汚染はどの程度でしょうか?→文部科学省の航空機モニタリング結果によれば、さいたま市近辺へのセシウム沈着量(134、137合算)は1平方メートル辺り1万ベクレル以下です。2012年8月、市内小学校・保育園の土壌中放射性セシウム濃度分析調査が実施され、公開されました。
また、市内にいくつかの民間測定所がオープンし、個人宅土壌なども気軽に測定できるようになりました。民間測定所はコチラをご覧ください。 ※クリックすると「さいたまラボ」さんのサイトへ移動します
◆土壌の測定結果をみたけど、この値って高いの?
→測定値の判断には、多少の知識が注意が必要です。コチラを参考にしてください。
◆自分で土壌を測定して、高い汚染をみつけてしまったら、どうすればいいの?
→区役所に相談してください。コチラが参考になるかと思います。
【線量計で測定する】
◆自宅周辺を測定したいけど、線量計を買わなきゃダメかしら?→2011年9月から、さいたま市は個人への空間放射線量測定機器の貸出しを開始しました。
測定機器は 堀場製作所製 PA-1000 Radi。
区役所に予約して借りることができます。
詳細はさいたま市のサイトをご覧ください。
◆会のメンバーが、市から借りた放射能測定器で測定してみました。
→結果はコチラです。
◆線量計で測定して、ホットスポットをみつけてしまったら、どうすればいいの?
→市に相談してください。詳細はコチラをご覧ください。
◆手持ちの線量計と、市から借りた線量計では、数値が違うのだけど、どっちが正しいの?
→その疑問についてはコチラをご覧ください。
◆2011年7月、会では、放射線専門家佐々木研一さん(元立教大学理学部教授)に依頼して市内を調査しています。
→その時の測定結果とコメントはコチラです。 ※クリックすると「すこやかさいたまBLOG」へ移動します
2012.09.10更新