◆2011年12月さいたま市議会・委員会傍聴記録


スタッフが手分けして、12月さいたま市議会を傍聴してきました。
以下、本会議と委員会で出た、放射能についての質問と、その内容です。
傍聴できたものについては、傍聴した内容を大雑把に書き出しました。

複数人数で傍聴しましたが、録音したわけではないので、多少の聞き間違いなどがあれば、ご指摘いただければと思います。また、今後、市のHPなどにも全部の議事録が公開されることと思いますので、詳しくはそちらをご覧ください。

※以下、◆印=スタッフが傍聴できた ◇印=傍聴できなかった です。


◆市議会本会議・加川義光議員(共産党)の議案外質問(12月6日)

【 質 問 】

*原発、放射能汚染に関する市長の政治姿勢について
(1)放射線量測定を強化するため、人員、機材(簡易型も含む)場所などを抜本的に拡充することについて。
(2)給食に使用する全食材の放射線量を測定することについて
(3)各区役所で貸出されている放射能測定機器を増やすことについて
(4)「放射線量の高い箇所への対応方針」の判断基準について
(5)脱原発に向けた都市部での自然エネルギーの活用について

【 傍 聴 内 容 】

加川議員から、(1)について早川地図と文科省のモニタリングマップを使用して、現状説明。

行政からの回答「考えていない。今の機材を運用する。政令指定都市内でも早期に農産物の測定を開始している。12月に30品目49検体の水産物の検査を始めた。」

加川議員から、(2)について「(国の測定器購入補助に関して)さいたま市は測定器を確保するため、県に申請すべき。川口市のように測るべき。」

行政からの回答「米・小麦粉・牛乳は学校給食会で測っているので、安全。自校式で食材は各校が流通してるものを調達。流通している食材は国でも市でも測っている。安心のために保護者に公表している。他市の動向もくみ取りながら、より一層の安全を求める」

加川議員から、(3)について「今、測定器は、予約で一杯で借りられない状況である」

行政からの回答「8月から貸出を始めている。貸出方法を工夫する」

加川議員から、(4)について「蕨、吉川のように『毎時0.19マイクロシーベルト以上』にして、子供を守るべき」

行政からの回答「子供たちの健康についての不安を解消するため、学識経験者の意見を入れて、より厳しくした。0.23μsv/hというのは、年間1msv相当。」


◆総合政策委員会・浜口健司委員(民主党)の議案外質問(12月12日)

【質 問】

*放射能測定器について
(1)放射能測定器の各区の貸し出しの現状
(2)貸し出しを受けられない市民からのクレームの現状
(3)放射能測定器の台数不足対策

【傍 聴 内 容】

浜口委員「除染の基準が他市に比べて甘いのでは?市民から不安の声が上がっている。9月に測定器の貸し出しを開始してから、事務所には混んでいて借りられないという市民の声が集まっている。現状は?本庁に声は上がっているか?」

危機管理部長「他区で空きがあれば融通するなどの措置を行っている。」

浜口委員「市民の危機意識が高まっているが、台数を増やす予定は?」

危機管理部長「環境対策課では増やす予定はない。貸出方法を工夫する。」


◆文教委員会・西山幸代委員(民主党)の議案外質問(12月12日)

【質 問】

*放射線対策について
 給食の食材検査(本会議で答弁ずみ)を踏まえた上での、水筒、弁当持参について

【傍 聴 内 容】

西山委員「無味無臭の放射能、内部被ばくを心配している保護者がいる。小学校は185食、中学校は178食(数字は聞き間違いの可能性も…)も食べる給食。6月の本会議では『対応する』と言われ、ほっとしていたが、実際は学校に弁当持参を申し出ると、校長先生にダメだと言われ、学校を信用できなくなっている保護者もいる。再度、各学校へこの件を周知してほしい」

学校教育部長「弁当水筒ともに衛生管理・生徒指導上の問題がある。暑い時の水筒、アレルギーの弁当対応はOKとしてる。今後も水道水や食品の安全性を説明するとともに、各学校で柔軟に対応するように指導する」

西山委員「キノコ類は放射性物質を吸収しやすく、国や自治体の検査で検出されている例も多く、危険と認識している。10月4日には横浜市は給食で使用中止にしている。給食での使用は大丈夫か?」

学校教育部長「キノコ類・干し椎茸は、業者が検査して安全を確認したものを使用しているので大丈夫」


◆文教委員会・山崎章委員(共産党)の議案外質問(12月12日)

【質 問】

*小中学校における放射線量の測定について
(1)各学校のホットスポット調査状況と対応について
(2)学校給食の食材における放射性物質の測定について

【傍 聴 内 容】

山崎委員「(2)について、食材検査結果を保護者にどう知らせているか?一か月遅れで知らせているそうだが、何のための結果なのか?『後』では意味がない。」

学校教育部長「給食食材の検査をしてもらえるよう関係各所に言っている。内部被ばく量についても検討していく」

山崎委員「安心安全を細かく望まれている。川口、蕨、越谷でもやっている。センター式・自校式の差はあれど、保護者は安心安全を求めているので対応しなければならないのでは?」

学校教育部長「自校式なので、流通段階での検査がいいと思う。」


◆文教委員会・土井裕之委員(改革フォーラム)の議案外質問(12月12日)

【質 問】

*福島原発事故に起因する放射性物質放出への対応について
(1)各学校への情報提供、各学校からの情報収集
(2)放射能に関する子どもたちへの教育について
(3)学校給食について
(4)教育委による独自の測定について

【傍 聴 内 容】

土井委員「(1)〜(4)までについて。教育委員会が打ち出した指針が学校に浸透してないように思える。学校への情報提供や学校からの収集の実態は?また、これだけ放射能について報道があるのに、子供たちにちゃんと教育できているか?それから、前の山崎委員の質疑ではもあり、改めて給食について学校へ指示を出すということだが、どうするのか?保護者達も全部お願いできると思ってないが検討してほしい」

学校教育部長「学校への情報提供のほうは、県の測定結果を公開してるHPを紹介。自然の学校なども安全だと説明。保護者の問い合わせに対応するため、大気、塵、農作物の測定値の情報を提供し、校庭を使用しても大丈夫だと説明している。食材検査結果を渡して、給食食材の産地を公開するように指示している。学校からの情報は速やかに上がってきている。放射線の教育については、11月に文科省から副読本が配布された。小中高それぞれに合った内容。今年度中に教員にも指導して、今後教育。給食については引き続きアレルギー同様の対応をする。給食は自校式なので難しいが、他市も研究し、内部被ばくについても考慮したい」


◇市民生活委員・加川義光委員(共産党)の議案外質問(12月12日)

【質 問】

*放射能汚染対策について


◇保健福祉委員会・小川寿士委員(民主党)の議案外質問(12月12日)

【質 問】

*原発事故に伴う市民相談体制について
(1)健康面における相談
 1.尿中のセシウム
 2.甲状腺の健康調査
(2)保育園等における相談

★小川議員から議案外質問の議事録を入手しました。


◆保健福祉委員会・吉田一郎委員(無所属)の議案外質問(12月12日)

【質 問】

*食品の放射線検査について
(1)保育園の給食について
(2)水産物について
(3)今後について

【傍 聴 内 容】

吉田委員「(1)の給食の安全について質問」

保育部長「流通している食材で作っている。流通している食材は安全」

吉田委員「十分に検査できていないのでは?検査しないで安全と言えるか?」

→吉田委員は、放射能の質問以前に、別の質問で時間を使っていたので、このタイミングで保育部長からの回答無しで、時間切れとなって会議が終了。



以上です。


2012.01.10更新



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