◆肥田舜太郎先生講演会(2011.11.26)

入場者数262名(大人のみ、スタッフ28名除く)お子様連れの方が多くいらっしゃいました。
沢山の方々にお越しいただきありがとうございました。


「自分の体を大切にして、不摂生をしないこと。

食事は一口30回よく噛んでから飲み込むこと。
これが誰にでもできる一番大切なことです。

一口30回噛んで食べるとすごく時間がかかる。
早起きして、時間をかけて食事する。

決まった時間に排泄すること。

しっかり睡眠時間をとること。

身体に悪いことはしない。子どもの手本となるような生活をすること。

ここに来ている人たちに 被ばくに悩む人たちの受け皿になってもらいたい。」


ご自身も広島で被爆されながら 60年以上ヒバクシャ医療に携わり
94歳の今尚 全国から求められ 講演に飛び回る肥田先生のお話。
実体験に基づくお話は 説得力があり お元気な先生の姿から 勇気を頂きました。

あらかじめ参加者から質問をいただき、先生にはそれをお渡しして、内容に沿ったお話をお願いしていましたが、全部答えきれなかったとして、肥田先生から質問への回答をいただきましたので、以下に掲載します。

★講演会申込みの際に寄せられたご質問に対する肥田先生からの回答★

1) 乳幼児への放射能の影響と 生活面で気をつける優先順位

広島長崎の被爆者では、私の周囲に乳幼児が不思議にいなかったので、小児科でない私には常識的なことしか言えません。

(1)乳幼児は特に放射線に弱いので、シーベルトが低くても0でなかったら連れてゆかないほうが安全と考えた方がよい。

(2)母乳に放射性物質が出ているかどうか調べてもらうこと。出ている場合はミルクに代えること。かかりつけの小児科医、保健所に聞けば 検査してくれるところを教えてくれます。念のため 赤ちゃんの手、指はよく拭くこと。

(3)外出から帰った家族の衣服はよくはたいて付着したごみやほこりを取ること。手洗い、うがいは勿論、丹念に行うこと。

(4)放射線汚染が明らかな場所へはつれてゆかないこと。大人には危険がない程度でも乳幼児には危険と警戒したほうが安全です。


2)埼玉(関東)に住んで大丈夫か。

事故が起きてからもう8ヶ月経っています。何処へ行っても同じだと思ってください。


3)埼玉の野菜は大丈夫か。

県当局の発表がない限り 安全と信用する事にしています。どうしても心配な方は自分で野菜を測定するしかありません。


4) 水道水は大丈夫か。

これも 県当局が異常という発表をしない限り、安全とする以外方法がありません。


5)子どもを授かりたいが 妊娠して大丈夫か。

親がほしいと思ったら 福島の特に汚染のひどいところでない限り、妊娠して生むべきだと私は思っています。欲しいと思いながら(新しい命が生まれ出る機会がありながら)親の判断で其れを中止することは 私はすべきではないと固く思っています。生んで 努力して立派に育てるべきです。


6) 西日本への移住を考えた方がよいでしょうか。

何の困難もなく家族が一致して移住できる条件があるなら 移住することは悪い選択ではありません。しかし西日本が永久に安全かどうか。わたしは53基の原発が稼働する限り、日本全国どこも安全な所はないと考えています。

自分の家族だけの安全を考えるより、日本国民全部が安全になる、「全ての原発と核兵器をなくす」ことに 全力をあげることを 私は考えます。


7)食品の暫定基準値はおかしいと思うのですが…

暫定基準値が可笑しいのではなく、人間が生活する場に放射線で電気を起こす危険な工場を作ること自体がおかしいのではないのでしょうか。


8)行政への交渉はどうしたらよいのか。

最寄の共産党の市議会議員さんに相談してください。


以上、私の個人の判断を書きましたが 正しいかどうか皆さんの意見も知りたいと思います。
できれば、これをたたき台にして、多くのお仲間と討議してみてください。
もし、異論がでたら私に知らせてください。私も学びたいと思いますから。


2011.12.21更新



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